OVAL – 94 diskont │エレクトロニカ・アンビエント・ノイズ史に残る孤高の名盤

尊敬するア実験音楽家Ovalの大傑作サードアルバム94 diskont。

リスニングや楽曲制作のアイデアでも影響を受けまくっている作品です。

先日このアルバムに関してこんなツイートをしました。

 

 

このツイートをしてOvalの作品は色々聴いているものの、彼のプロフィール・バックグラウンドやアルバムの制作背景・使用機材などはまったく知らないことに気づきました。

そこでこの機会にOvalについて深堀りしてみたいと思います。

 

Ovalとは?

Oval-Markus Popp

オヴァル(Oval)はドイツのテクノ音楽ユニット。1991年にマーカス・ポップ、セバスチアン・オーシャッツ、フランク・メッツガーの3人で結成されたが、1995年にオーシャッツとメッツガーは脱退。以降、オヴァルとはマーカス・ポップ本人、または彼の音楽プロジェクトのことを指す。

マウス・オン・マーズのヤン・ヴェルナーとのユニット「ミクロストリア」、ドイツ在住日本人アーティスト豊田恵里子とのユニット「SO」としても活動している。2016年に自主レーベル「UOVOOO」を設立する。 彼の音楽はいわゆるノイズミュージックであるが、この分野においてはメロディアスな要素が強い。

CDの盤面をマジックペンで汚し、わざと音飛びを起すことで得られる音を使う手法やCDを逆回転させて得られたサンプルをデジタル加工して使用する手法が有名。グリッチ音楽、音響派などに分類される。 2001年の「Re:Systemisch」以降長らく活動を停止していたが、2010年6月15日に「Oh」をThrill Jockeyからリリースした。

引用元:Wikipedia

 

OvalについてWikipediaで調べてみると、最初はテクノ音楽ユニットとして3人で結成されています。

その後1995年に二人のメンバーが抜けて、OvalはMarkus Poppのソロプロジェクトに。

翌年にドイツ・フランクフルトのレーベルMille Plateauxから94 diskontがリリースされた経緯をみると、実質的にこの作品がMarkus Poppソロプロジェクトの第一弾リリースだと考えられます。

またMouse On MarsのJan WernerとのユニットMICROSTORIAやドイツ在住日本人アーティスト Eriko Toyoda さんとのユニットであるSOで活動したりと様々なアーティストとコラボレーションも積極的に行っています。2016年には自主レーベル「UOVOOO」を設立して運営をスタートさせています。

 

 

MICROSTORIA (Jan Werner + Markus Popp) 
スモッグがかかったような音像・ノイズ。実験音楽・サウンドアート的作品。

 

SO (Eriko Toyoda + Markus Popp)
ギターとノイズ、そこにErikoさんの声が絶秒に絡み合い、実験的な音の中にもポップさ感じることのできる作品。

 

 

OVALの傑作 94 diskontの制作背景・スキップノイズ

OVALの傑作 94 diskontの制作背景
Markus PoppはセカンドアルバムSystemischの制作時においてスキップノイズという音響アプローチを思いつきました。

スキップノイズとは、CD盤にマジックで書いたり、キズをつけたりしてスキップさせ偶発的に音を構成させる手法。

このスキップノイズとAphex TwinのSelected Ambient Works, Vol IIで聴くことのできるドローンと組み合わせるというアイデアでセカンドアルバムSystemischを完成させました。

94 diskontではさらにこの手法を推し進めて最大限に活用。

これによりノスタルジックで深淵な雰囲気を持つ傑作94 diskontが完成。

その後のクリック・ノイズ・エレクトロニカ・ドローンに大きな影響を与えたそうです。

 

 

 

 

Oval使用機材

Ovalの使用機材ですが、インタビューや写真・ライブ映像を確認するとPCベースで作成されているようです。

下記の映像はかなり古そうですが、ソフトウェアを使ってトラックを作っているところが映っているので興味のある方はぜひみてみてください。

僕はこのソフトウェアがなんなのかはわかりませんでした。

2019年12月7日追記

Kenさんが動画内でオヴァルが使っているソフトについて教えてくれたので共有します。

オヴァルが独自に開発したソフトだったんですね!使ってみたい!

 

 

 

 

OVALの傑作 94 diskontまとめ

音響/実験音楽/エレクトロニカのパイオニアと言われるOvalのプロフィールからサードアルバム94 diskontの制作背景などを紹介しました。

20年ちかく時は過ぎてもこのアルバムはいまだに輝きを失いません。

これからも多くのリスナーを獲得していくことでしょう。

僕もさらにOvalの動向を追っていきたいと思います。

 

 

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